カテゴリ : 小説・文芸 ジャンル : エッセイ・紀行 / エッセイ 出版社 : 文藝春秋 掲載誌・レーベル : 文春文庫 電子版発売日 : 2014年04月04日 コンテンツ形式 : EPUB サイズ(目安) : 1MB 子規と競った松山・熊本時代、学生に幻滅した東大教師時代、小説家となってからも折々に、漱石は生涯2500余もの俳句を詠んだ。一流のユーモア、理想と孤独。漱石の最も自由な気持が満ちた17文字からは、時代の空気、あの名作の意外な背景が見えてくる。楽しいエピソードと新事実、知的興奮が満載の傑作歴史エッセイ集! ちなみに漱石の句の中で、著者一番のお気に入りは、漱石が痔の手術のため入院した日に記された、「秋風や屠られに行く牛の尻」……。
「半藤一利」が義理の祖父にあたる「夏目漱石」について語った歴史エッセイ『漱石俳句探偵帖』を読みました。 『漱石先生お久しぶりです』に続き、「半藤一利」の「夏目漱石」関連作品です。 -----story------------- 歴史探偵が俳句を通して探る、あの名作の謎 『坊っちゃん』の「お清」は誰!? 大文豪の意外な人となりを探り、おなじみの小説の新たな読み方を発見する、楽しく痛快なエッセイ 「子規」と競った松山・熊本時代、学生に幻滅した東大教師時代、小説家となってからも折々に、「漱石」は生涯二千五百余もの俳句を詠んだ。 一流のユーモア、理想と孤独。 「漱石」の最も自由な気持が満ちた十七文字からは、時代の空気、あの名作の意外な背景が見えてくる。 楽しいエピソードと新事実、知的興奮が満載の傑作歴史エッセイ集。 ----------------------- 歴史探偵「半藤一利」が、「夏目漱石」の詠んだ俳句を通して大文豪の本心や名作の意外な背景を掘り起こした作品、、、 「夏目漱石」の、没後100年[2016年(平成28年)]、生誕150年[2017年(平成29年)]の記念読書第2弾です。 ■Ⅰ まったく無能な教師なり シェイクスピアに張り合って 英文学者の漢詩好き 「狐鼠々々、烏鷺々々」した話 「古池や」をめぐって ■Ⅱ 米山天然居士の「墓」 『草枕』の隠し味 是は几薫調である 命のやりとりをする精神で 『虞美人草』のはじめと終り 「厠半ばに」をめぐって ■Ⅲ 是は謡曲好きのものにて候 「無限の素琴」を聞く 僧帰る竹の裡こそ寒からめ 「余裕のある小説」を愚考する 『蒙求』はアイディアの宝庫 ■Ⅳ 「死こそ真のリアリティだ」 よく眠る人、夢みる人 われ風流という趣を愛す 「モナリザの微笑」は気味悪い 性病専門の診療所に入院して たった「一人」の句を拾う ■Ⅴ 「清和源氏」の末裔である 下戸がうたう「菊花の酒」 食いしん坊という話 立小便する(?)大先生 「悪妻」について一言 ■Ⅵ 早稲田「漱石公園」にて 松山「愚陀仏庵」を訪ねて 阿蘇の薄の原をゆく 天草「海に夕日を」の旅 ■あとがき ■文庫版のためのあとがき 「夏目漱石」の知られざる素顔を知ることができる貴重な一冊でしたね… 俳句の侘び寂び(わびさび)を理解できていれば、もっと愉しめたんじゃないかと思います、、、 ちなみに「夏目漱石」の句の中で、著者の一番のお気に入りは、「夏目漱石」が痔の手術のため入院した日に記された、 「秋風や屠られに行く牛の尻」 なんだそうです… この句なら、私でも頭の中にイメージを描くことができますね。
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